6月の「楽しく身近にクラシック鑑賞講座」コンサートに続き、先週8月12日(金)はピアニスト藤本淳子さんをお迎えし、シューマンコンサート【愛あふれる詩を歌とピアノで】と題しシューマンの音楽を鑑賞していただきました。
前半(13:30~14:00)は、藤本さんによるピアノ演奏で、アラベスク、「ユーゲントアルバム」よりメロディ、楽しい農夫など親しみがあり、どこかで聴いたことのあるような選曲でした。
シューマンが長女マリーへの贈り物として作曲したピアノ曲集「ユーゲントアルバム」は「子供たちがピアノのレッスンで習う作品は、あまりにも良くない。なので子供の小品集を作曲し出版する」という思いが実った曲集です。各曲の題名も兵隊の行進曲、サンタクロースのおじいさん、など子供たちが気になり楽譜をみてみようか?と思いそうなものが多いです。実際聴いてみると楽しそそうな、ワクワクしそうな曲で自分も弾いてみたくなりました。
今回、私の大好きな曲で前半の最後のプログラムに入れていただいたのが、連作歌曲「ミルテの花Op.25」より 第1曲献呈(リスト編)でした。もともとはシューマンが愛する妻クララに捧げたドイツ歌曲ですが、リストがピアノ曲として編曲しました。シューマンのロマンティックな旋律にリストのワイドな華麗さが加わった名曲です。私もその美しいピアノ演奏に引き込まれました。
会場の換気と休憩の後、後半(14:05~14:30)は、私も加わり連作歌曲「女の愛と生涯」より4曲抜粋し演奏しました。
多くのドイツリートが作曲され「歌曲の年」といわれた1840年の作品で、その他の連作歌曲では「リーダークライス」や「詩人の恋」などがこの年に作曲されました。
ピアノがタダの伴奏ではなく、声楽と対等な立場である点が特徴といわれています。これまで私自身、シューマンに魅力は感じつつも、デュエット以外では演奏してきませんでした。数年前から、そろそろシューマンも歌ってもいいかなと思うようになり、2018年初めてこの「女の愛と生涯」に取り組みましたが、甘いメロディーと、それでいて深く暗い海を漂っているような不安定さに魅力を感じます。歌えば歌うほど惹かれてゆき、いつか全曲(全部で8曲)演奏してみたいと思っています。
心地よいピアノソロと、自由に「有村ちづ」のシューマンを歌わせてくれた藤本淳子さんに感謝です。
次回9月9日(金)はいつもの講座のみのカタチですが、10月14日(金)はハープ奏者の清水祥江さんのハープ演奏&ハープ体験!めったに聴く機会がないアイリッシュハープの演奏です。
そして、9月18日(日)は今回出演していただいた藤本淳子さん、河嶋紀子さん(アルト)、有村の3人で「秋のドイツリートコンサート」を開催します!
どちらも改めて紹介させていただきますのでよろしくお願いいたします!
0コメント